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BUILD
OVERVIEW

女性・ファミリーを含む
すべてのお客様から、
もっと愛される競馬場を目指して。
『中山競馬場リニューアル・プロジェクト』

老朽化が進んでいた中山競馬場の設備や内装を複数年にわたって改築・改修する計画。必要な設備面の改修だけではなく、お客様にとっての魅力向上に貢献することも目的としており、スタンドの内装工事、船橋法典駅からの地下道、馬場内エリアの整備、女性用施設などの改善も行いました。
MEMBERS
  • 事務職
    中山競馬場
    お客様課
    沼田 理恵
    Rie Numata
    2010年度入会
  • 技術職
    中山競馬場
    建築設備課
    今本 伸和
    Nobukazu Imamoto
    2012年度入会

※プロジェクト担当時の部署名を記載しています。

EPISODE 01

スタンドの老朽化、女性用施設の不足
馬場内の導線問題…多くの課題が山積み

中山競馬場のスタンドは、平成2年の完成から約27年が経ち、お客様のニーズに合わない部分(安全性、規模、機能)を効率的に見直し、リニューアルする必要がありました。

リニューアル前は女性用のトイレが圧倒的に不足しており、混雑するGⅠ当日は長蛇の列になっていました。また、お子様向け遊具のある場所と、ファミリー向けイベントが行われる場所が離れていたことで、お子様連れのお客様はベビーカーを押しながら広い競馬場内を移動しなければなりませんでした。さらに、イベントを実施する場所が厩舎に隣接しているため、競馬開催日にはイベントが実施できない等、様々な問題点がありました。

EPISODE 02

お客様が競馬を楽しむ様子を見ながら、
実際の設計にフィードバック
今のニーズに合った魅力的なスタンドへ

プロジェクトの設計にあたっては、お客様が安全に競馬を楽しめる施設であることに加え、お客様のニーズをどのように取り込むかが大きな課題となりました。また、工事が数年間かかることが想定されたため、設計段階から、利用するお客様の安全に配慮しながら競馬開催を行えるよう、工事の計画を検討する必要がありました。

開催業務を通じ、競馬開催日にお客様が競馬を楽しむ姿、実際にスタンドを使っている様子を見ておりましたので、どのようにすればお客様の使い勝手がよくなるか、安全性が確保できるかを、実体験をもとに設計にフィードバックしていきました。

EPISODE 03

「コミュニケーションをあきらめない」
をモットーに多岐に渡る担当者との調整に取り組む

一番苦労したところは、多岐にわたる関係者の意見調整です。様々な部署の方の意見を聞き調整したうえで、設計事務所にその内容を伝え設計図面に反映させるのですが、「コミュニケーションをあきらめないこと」を担当者と接していました。JRA内では目上の方と打合せをすることが多く、自分の経験の浅さや知識不足から困ることも多かったのですが、もう一歩踏み込んだ質問を行い、問題の本質を引き出したうえで、解決方法を検討することを心がけていました。

また、設計事務所との打合せの際は、競馬場という特殊な施設の内容を理解してもらうことが難しかったため、実際に開催業務でお客様と接して得られた情報を併せて伝えることを意識していました。

EPISODE 04

小さいお子様連れのお客様のために、
競馬と遊具・イベントの両方が楽しめる
観戦環境づくりを。

プロジェクトが進むにつれ「小さい頃に競馬場で遊んだ楽しかった思い出」として残るような環境を作らないといけない気持ちが強まりました。馬場内エリアには、ファミリー層の方々にも安心して競馬を楽しんでもらえるように、お子様が利用できるキッズスペース「うまキッズルーム」を設置しました。また、キャラクターショーは競馬開催日でも実施できるように馬場内投票所の屋上で実施することとし、敷地内の移動の距離も短縮されるようになりました。

EPISODE 05

女性に居心地の良い空間であるために、
UMAJO SPOTや豪華なトイレを設置。

不足していた女性用施設についても、ただ増設するだけでなく、時代の変化に合ったお客様へのサービスを取り入れる必要がありました。トレンドを意識した「ラグジュアリートイレ」やUMAJO SPOTとコラボした馬の装飾をしたり、一体感のあるエリアを作りました。

その他の女性用トイレにも授乳室を設置し、ターフィーとキティちゃんのデザインを施しスタンドリニューアル後に話題となりました。初めは担当者同士が探り合いながらの打合せが続いていましたが、「中山でUMAJOを展開すること」が徐々に当たり前になっていくことが印象的でした。

EPISODE 06

他部署の担当者など
多くの方々と認識を共有することで
お客様のために、より一体感を持って
取り組むことができた。

自分の部署が抱える問題や解決方法について、同じ部署の同僚・管理職だけではなく、他部署の担当者も含めた多くの方々と認識を共有できることで、お客様のために、より一体感を持って取り組むことができました。自分たちの発案が形として反映されること・残ることは、一部でも携わった・関わった証でもあり、当時一緒に仕事をした方と今でも共通の話題を持てることも貴重なものだと思っています。

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