栗東トレーニング・センターには2000頭ほど競走馬が在厩し、日々調教を積んでいます。その中で競走馬がケガや病気を発症した際に検査と治療を行うことが主な仕事です。骨折や腱・靭帯炎などの運動器疾患や感染症、疝痛という腹痛を伴う消化器疾患など多岐にわたります。
トレセンの診療所では一般診療と同時に年間250件以上の外科手術を行っていて、現在私は一般診療が中心ですが、将来、執刀医として手術できるように日々練習しています。
調教監視開始(当番制)
栗東トレーニング・センターには2000頭ほど競走馬が在厩し、日々調教を積んでいます。その中で競走馬がケガや病気を発症した際に検査と治療を行うことが主な仕事です。骨折や腱・靭帯炎などの運動器疾患や感染症、疝痛という腹痛を伴う消化器疾患など多岐にわたります。
トレセンの診療所では一般診療と同時に年間250件以上の外科手術を行っていて、現在私は一般診療が中心ですが、将来、執刀医として手術できるように日々練習しています。
競馬ファンや馬主、調教師、厩舎スタッフ関係者と多くの人の想いを託されて走る競走馬を医療の面から直接支える仕事です。
判断ミスが命取りになることもあるので常に緊張しますし、悩みながら診断と治療を行うこともたくさんありますが、馬と厩舎スタッフの両方と真摯に向き合い最後まであきらめず治療し、無事にレースを走っている姿をみるとたまらなく嬉しい気持ちになります。プレッシャーはありますが同時に責任感とやりがいを感じられる仕事です。
診療するときは"Tender, Loving, Care"を心がけています。やんちゃな馬や獣医を怖がって暴れる馬は手がかかりますが、安心させてあげられればどんな馬も嘘はつきません。良きホースマンとして馬と接し、厩舎の方と信頼関係を築いた上で診療することを大切にしています。
馬が好きだったので馬業界に入りたいと思ってました。馬業界の中でJRAを選んだのは研修でお世話になった獣医職員の人柄が好きだったからです。どんな人と働くかは社会人人生を大きく左右すると思ったので最終的には「人」で入会を決めました。
一人の獣医師が馬の診療・研究、競馬の運営、さらには育成牧場にいる当歳馬・育成馬、トレセンにいる現役競走馬、馬事公苑にいる乗馬などあらゆる馬の分野に携われる組織は世界的に見ても珍しいと思います。多角的な視点を持った競走馬のスペシャリストになれるこの環境はJRAの大きな魅力だと感じます。
第一の目標は一般診療・手術含め厩舎スタッフはもちろん同僚からも信頼される獣医師になることです。
個人的には英語が得意なので海外の文献や講義を受講し、皆に最新の知見や技術を共有したいと思っています。JRAは新しい技術導入や研究立案についても目的がきちんとしていれば若手の挑戦を上司や先輩がサポートしてくれる環境なので、臨床に役立つ研究をしたいと考えています。