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CONNECT
OVERVIEW

『ホスピタリティ向上プロジェクト』
一人ひとりのお客様に寄り添った接客応対と
初来場の方にとっても
快適な施設環境を目指して

ホスピタリティ向上プロジェクトは、競馬場・ウインズに来場されるお客様への接客応対のレベル向上や、施設環境の改善を図ることを目的とした取り組みです。部署を横断したプロジェクトチームを立ち上げ、2018年よりスタートしています。
MEMBERS
  • 事務職
    お客様部 接客サービス課
    髙橋 匡平
    Kyohei Takahashi
    2005年度入会
  • 事務職
    お客様部 接客サービス課
    田中 夏央
    Nao Tanaka
    2018年度入会

※プロジェクト担当時の部署名を記載しています。

EPISODE 01

新規のお客様が増加する中、
初めて来場された方の目線で
接客面・施設面の課題を抽出。

2010年代半ば頃から、一連のプロモーション施策の効果もあり、新規のお客様のご来場が増える一方で、それに相応しい受け入れ体制が十分に整っていたかというと、いわゆる「ご常連」のお客様には快適であっても、競馬場・ウインズに”不慣れ”な新規のお客様にとっては、他の商業施設やレジャー施設と比較して快適性に欠ける部分があることは否定できませんでした。

そこで、ご来場されたお客様のアンケ ートや覆面調査、WEBアンケート、他社の取り組み事例の収集など大規模な調査を実施し、”初めて競馬場・ウインズに足を運んだお客様”の目線で接客応対や施設環境を見たときの課題を改めて抽出し、プロジェクトをスタートさせました。

EPISODE 02

全国に出張し直接説明。
コンセプトブック制作や研修開発を行い、
『チームJRA』として取り組む体制づくり。

抽出した接客面の課題と、その改善に向けた取り組みをどう共有するか、が次なるテーマでした。そこで心掛けたのは「直接伝えること」です。JRAで接客に携わるスタッフは全国で数万人という単位になります。その一人ひとりに共有するために、まず私たち事務局(部署横断的なプロジェクトチーム)職員が全国に出張し、各事業所で旗振り役となる職員や協力会社の責任者に集まってもらい、直接説明を行いました。

説明にあたっては課題と取り組みをまとめた「コンセプトブック」を制作。併せてそれらに基づく研修も開発し、各事業所で実施しました。事務局職員が伝えた内容を各事業所の職員、協力会社の責任者がさらに各現場のスタッフ一人一人に直接伝えていく、というやり方で「チームJRA」として取り組む体制を整えました。

EPISODE 03

ツール制作・活用により
「お客様本位の接客応対」
をスタッフ全員で共有。

競馬開催日の朝にそれぞれの接客部門で行われる朝礼で使用する「ミニロールプレイング・ショートミーティング集」やスタッフ一人ひとりが常に携帯する「接客改善ハンドブック」を制作、展開しました。このツールを活用することで全国どの競馬場・ウインズで働くスタッフであってもJRAとして考える「お客様本位の接客応対」ができるようになることを目指しました。

お客様と一言で言ってもテレビなどでしか競馬を観たことがないという方から、毎週ご来場されている方まで百人百様ですから、求められる接客応対もまたお客様の数だけ異なります。それだけに画一的な接客マニュアルというよりは、どのようなお客様に対しても共通するポイントをおさえたうえで、あとはJRAで接客に携わるスタッフ全員の向くべき「方向」を示すことに努めました。こうした取り組みにより、目の前のお客様一人一人の立場に立った「お客様本位」の考えに基づく改善策をスタッフ自ら気付き、考え出せるようになってきたと思います。

EPISODE 04

「JRAサインシステム統一基準」を設定。
お客様が満足できる施設を目指し続ける。

施設環境の改善にあたっては、競馬場・ウインズ内の明るさ(照度)や空調温度の基準設定といったことから、「JRAサインシステム統一基準」と銘打ち、案内サインのあり方の設定まで幅広く取り組んでいます。その基準に基づいたサイン工事を全国の競馬場・ウインズで順次進めており、これまで以上に視認性が高まり情報が整理された案内サインが設置されてきています。

接客応対と同様、施設環境も常に改善していくべき取り組みであり、お客様に満足いただける施設を目指し続けることは当然のことだと考えます。そのためにも、快適な施設づくりの基準を定められたことは小さな一歩かもしれませんが、大きな成果だと思います。

EPISODE 05

職員・スタッフの一人ひとりに
じっくり説明し、
意見に耳を傾けるよう留意。

お客様の数だけ接客応対・施設環境の改善の方向性があるように、職員の数だけ、スタッフの数だけそれぞれに思い描く接客応対・施設環境の改善の理想形があります。

全国で説明や研修を行っていく中では、そうした理想の違いから意見のぶつかり合いが起き、議論が白熱したのは一度や二度ではありません。ただ、それは今となっては必要なものだったと思いますし、一人ひとりが自分の中でしっかり「腹落ち」して取り組めるように、丁寧な説明を心がけるとともに、意見にしっかり耳を傾けるよう留意しました。

そうした経緯を経て、多くの職員、スタッフが『チームJRA』として「お客様本位」という考えにたどり着いたのかなと感じています。

EPISODE 06

これからのテーマは、
取り組みの熱を冷まさずに
継続していくこと。

今回のプロジェクトにより一定の成果は表れていると感じていますが、それはゴールではなく新たなスタート地点に立ったに過ぎません。今ご来場いただいているお客様、そして未来のお客様に安心して笑顔で競馬を楽しんでいただけるよう、取り組みの熱を冷まさずに継続していくことがこれからのテーマです。

接客応対の改善では、すべてのスタッフが一人ひとりのお客様に寄り添った応対が自然とできるようになるよう、日々の取り組みを一つずつ継続していかなければなりません。施設環境の改善は、社会環境の変化に合わせて都度可変的に対応できるよう、最新のテクノロジーなどの研究、実証実験を重ねていきたいと考えています。近い未来では、施設の様々な案内をお客様のお手元に届けるスマホアプリの開発などにも着手していきたいです。

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